読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

既婚女子のポジショントークに傷ついたから、都合よく解釈してみた

こんばんは、凍てつくような夜にsantapi総研です。会いたくて会いたくて震えないけど、寒くて寒くて震えます(至極当然)。

 

さて、今回のテーマは「既婚女子のポジショントーク」だ。SNSでの幸せな結婚報告が「婚テロ」などと言われるようになった世知辛い世の中だが、アラサー独身の私は、あえて浴びるように見ている変態である。

 

アラサーも後半になると、周りの女子の多くは結婚していて子供もいたりする。仲良しを除けば、次のステージに進んだ女子との共通の話題など「ない」に等しい。子持ち既婚女子だらけの会合に招かれた日なんか、妙齢の独身女には控えめに言っても地獄だ。オートマチックに「既婚女子マンセー係」か「キッズと遊ぶ係」(←重宝)に任命されることになる。

 

だって、結婚も妊娠もしていない者に発言権はないのだから。

 

というか、保身のためにダンマリを決め込むというのが正しい言い方かもしれない。余計なことを言って、そこから話が広がると思ったら大間違い、既婚女子のポジショントークの引き金になる。例えば、独身女子が「こないだ合コンで会った男性からのご飯の誘いをタイプじゃないから断った」という話をしようものなら、既婚女子が「今その人にLINEして、今!」と言ってくるとか。

 

独身女子に対する既婚女子のポジショントーク、別名「急に上から目線」とでも名付けよう。なんなら「最近は仕事忙しいの?」もバリキャリへの畏敬の念でもなんでもなく、急に上から目線のフックだったりするから気をつけて。もう弁護士が来るまで何も喋らないほうがいい。

 

結婚する人生もしない人生もあっていいし、個人の自由だ。だが、結婚できると信じてきた人間にとって、現実が伴っていない焦りというのは「言葉にできない」。そんなことを考えると、つくづく結婚とか妊娠が、女性の生理のように年頃になれば必ず来るものだったら、もっと堂々と構えていられるのにと思う。

 

30代中盤にもなると、疑いが生じてくる。当たり前に描いていた未来をあの子は手にしているのに、私は手にできていない。そんな自分の声は、既婚女子の急に上から目線より、自分を傷つける。自分を追いつめるのは、いつも自分なのだ。(『東京タラレバ娘』のドラマは原作通り33歳であるべきだった。あれは30歳の話ではない。)

 

そういえば、先日もこんなことがあった。既婚女子、婚約中の女子、独身女(私)というメンバーで行われたアラサー女子会での出来事だ。

 

 私は何の他意もなく、なんなら話題を振ったつもりで、

「旦那さんとケンカとかする?」

と既婚女子に聞いた。

 

そしたら、

「独身の子に、あんまり言わないほうがいいと思うんだ」

と、なんか鋭利なやつが返ってきた。

 

理由を聞くとこうだ。既婚者がほとんどの女子会に混ざっていた独身女子が、目を爛々とさせながら既婚女子から旦那の愚痴を聞きだしていたのを見て「この子はやばい、結婚できないだろうな」と思ったと。

 

このときの私の気持ちを察してほしい。

凍てつくこと、冬のロシアのごとし。

軽装で空港に降り立った瞬間、鼻水は凍るし、頭痛は痛い。今すぐ死ねるレベル、だ。

 

でも気を取り直して、

ロシア帽を買いに行って、ウォッカをふっかけてから、

やっとの思いで私はこう返した。

 「プライベートな話をグイグイ聞かれたら、言いたくなくなるよね」

 

というか、その目を爛々とさせていた女子≒私みたいな図で、ねえ何が言えるの?って感じだが、その雑巾の絞り汁みたいなコメントすら否定される始末。どうやら「周りの既婚女子が独身女子にネガティブな話を吹きこむせいで、結婚についての理想が打ち砕かれ婚期が遅れる」というのが彼女の持論のようだ。

 

私は、海外ドラマで逮捕時に言う「あなたには黙秘権がある。なお供述は、法廷であなたに不利な証拠として用いられることがある……」と読み上げたい気持ちを堪えて、女子会が解散してから独身の女友達にLINEした。

 

私「既婚の女友達に旦那の愚痴を聞かされたからって、結婚したくないって思う?思わなくない??」

友「思わない、思わない!アフガンの近況を聞かされて、行きたくないと思うのとは別だよね」

 

本当に秀逸な返しをしてくれる……。おかげで雑巾の絞り汁を飲まされたような体験を笑いに昇華できた。

 

でも解せないことが1つあった。なぜ彼女はわざわざ私に「当てはまったらアウト!独身女子が婚期を逃すサイン」的な話をしたのか。ただのポジショントークと捉えるのは容易いが、彼女は賢く思いやりもある大人の女性だ。見下されたとはとても思えない。そこで、santapi判事は情状酌量の余地を与えるべく、ある仮説を立てた。

 

華やかに見える彼女の結婚生活は、実はしんどいのではないか。

それはそれは、旦那の愚痴の1つも言えないほどに。

 

私はポジショントークがなくても既婚女子の会合に独身女子は参加しないほうがいいと思っているが、それはお互いに気を使いすぎるからだ。旦那の愚痴は既婚女子の「リップサービス」みたいなところがあるし、それを目を爛々とさせながら聞く独身女子のポーズだって「礼儀」みたいなところがある。

 

だが彼女は、そんな茶番すらできない過酷な持ち場に今いて、ギリギリの状況下で自分を保っているのではないだろうか。だとしたら、急に上から目線で「その質問は結婚してから受け付けます」みたいな感じになるのもわかる。

 

思うに誰だって、今の自分の持ち場を否定されたくないのだ。独身女子は独身女子の、既婚女子は既婚女子の、それぞれの持ち場で必死にやっているわけで、それを否定されたら傷つく。自分自身が納得しているわけでもないという現実があるなら、なおさらだ。自分の持ち場から身動きがとれないとき、過去の選択を後悔するし、友達がうらやましいし、何より自分がつまらない人間になったように思える。

 

ポジショントークに走るのは、誰かを通してじゃないと自分を肯定できず、不安だからだ。どれぐらいの不安かって言ったら、例えば電車で、つり革も持たずピンヒールで立っているときに来るすっごい揺れ。満員なら誰かの足をかかとで踏みつけるし(めっちゃ痛いやつ)、ガラガラだったら転倒して捻挫するぜ? 

 

こんな都合のよい解釈をしたら、私の凍てついた心にじんわりとした温かいもの蘇ってきた。(←無事ロシアから帰国。)

 

彼女からしたら、私の言葉のニュアンスが探っているように聞こえたのかもしれない。何らかの地雷を踏んでしまったのかもしれない。もしそうだとしたら謝る、ごめんな。そうだ、今度なんか美味しい物でも食べに行こう。こんな結婚も妊娠もしていないアラサー後半の私だけど、話を聞くことくらいできるし、毎週テラスハウスを観ていれば、他人との共同生活が難しいってことくらいわかるんだからね!

 

結論、既婚女子のポジショントークにいちいち傷つくくらいなら、今は独身女子の友達を増やして、定年後に再会しよう。そんなの寂しすぎると思うなら、ポジショントークに傷つかない丈夫な心をもち、まずは彼女の持ち場を労ってあげることだ。 

 

santapi総研